OBからのメッセージ
太田 聡
(2009年度修士 修了)宇宙論グループ
現職:三菱スペース・ソフトウエア株式会社 つくば事業部第二技術部

- 1.現在の仕事内容を教えてください。
- 宇宙分野におけるシステムの開発、設計、ソフトウェア製造、運用支援等の業務を行っています。 これまでに、一般にも広く利用される宇宙インフラの開発やロケットの飛行解析、よく知られた惑星探査機の運用支援など様々なプロジェクトに参加することが出来ました。
- 2.大学で学んだことで現在役立っていること
- 正しく物理学そのものです。 宇宙分野におけるソフトウェアを製作する場面では様々な物理の知識が要求されます。 例えば、GPS測位において、衛星と受信機の距離を測るときは相対論的効果(GPS衛星の時計の遅れ)を考慮しなければ〜10mくらいの誤差が生じてしまいます。 普段の生活では、三角関数ですら不要に思うかもしれませんが、 この仕事をしていると、社会を支える様々なシステムにおいて、物理学がその基礎を為していることを体感します。
- 3.なぜ物理学科を選んだか
- 最も単純な理由は、高校のときに一番好きな科目が物理だったことです。 また、当時から漠然と宇宙開発に関わる仕事に就きたいと考えていたので、 その意味でも物理科を選びました。
- 4.高校生へのメッセージ
- 大学時代は自分の好きなことを好きなだけ勉強できる貴重な時間です。 もし、物理に興味があるのであれば物理科でとことん学んでほしいと思います。 物理科では単に知識を学ぶだけでなく、問題解決に対する論理的思考力も身につきます。 社会に出ると問題解決の連続ですが、物理科で養われた論理的思考力は大きな武器になると思います。